バンクーバーの州立大・BCIT ISEPコースのカリキュラム総まとめ!6か月間の受講経験からリアルな体験談を全部伝えます!


昨日の金曜日までで、BCITのインターナショナルスチューデントコース、通称ISEPのレベル400から600までをひととおり受講したので、総括しておきたいと思います。

なお、レベル400受講後に書いた感想記事は『BCIT / ISEPコースに2ヶ月通ってわかった17のこと』としてアップしていますので、併せてご覧ください!

ISEPのフォーカス

改めて振り返ってみると、ISEPはとにかくアカデミックイングリッシュのみにフォーカスした語学学校でした。

そもそも、BCIT本科の各コースがISEPの上級クラスを一定の成績(50%や60%)で卒業することを留学生のための入学資格として認めているため、ISEPに来る学生の多くがBCIT本科への進学希望者です。その点からして、多くの語学学校とは学校側・学生側ともに目的が違います。

そして、ISEPのアカデミックイングリッシュで学べることは、

  • 本科に進学後にレポートを書くのに困らない程度のライティング力を身につけること
  • 本科に進学後にテキストを読むのに困らない程度のリーディング力を身につけること
  • 本科に進学後に授業を聞くのに困らない程度のリスニング力(とノートテイキング力)を身につけること
  • 本科に進学後に友達とのディスカッションやプレゼンに困らない程度のスピーキング力を身につけること

こういったことになります。

いずれも、アカデミックだからレベルが高いとか低いというわけではなく、大学での授業に対応できることに特化しているという点がユニークな点です(ライティングやリーディングについては、基礎力もだいぶ伸びますが)

ISEPでは出来ないこと

一方、この学校のフォーカスから外れるのは、コミュニケーション力を伸ばしたい留学生です。

実際に僕も、コミュニケーション力を伸ばすためにもうひとつ学校に通ったりもしましたし、クラスメートからも、この学校ではあまりコミュニケーション力を伸ばすための授業に力を入れられていないという話を聞きます。

ただこれは、学校の怠惰やカリキュラムの問題ではなく、フォーカスの違いによって生じる致し方ない部分かなと僕は思っています。これだけの授業量に加えて、コミュニケーションを伸ばすような授業を別に受けるのは、かなり無理があるのです。短期的に伸ばせる語学力には限りがあるので、諦めも肝心です。

必要であれば、別の学校に自分で通うという選択肢もあると思います。なお、僕が通っていたコミュニケーションメインの学校はEh+という学校で、レビューも書きましたのでよろしければお読みください。

それでは、以降は僕が受講したISEPのレベル400から600までの様子を、順番にまとめていこうと思います。

レベル400

  • ライティング:先生にもらった資料を使って基本的な5パラグラフエッセイを書く練習
  • レベル400のライティングは、5パラグラフエッセイとは何かを理解し、簡単なもの(300 – 350 wordsくらい)を自分で書けるようになることが目標だと思います。クラスを通して、文法面の細かいことはあまり深くはやりません。それ以上に、学期の前半〜中盤にかけて教わったエッセイを、書いては直していく実践的なプロセスにおいて学んだ文法の方が多かったです(僕が実践して覚える派だからかもしれません)

    レベル400以降の全てのライティングは、授業の課題として取り組むエッセイと、期末試験の点数が大きく成績に影響してきます。実際僕の時は、レベル400のライティングはエッセイに与えられる成績が全体の40%で、期末試験が30%でした。その期末試験においても、3時間以内という限られた時間で長い文章を書くことが求められるため、とにかく書けるようになれるかどうかが成績に影響すると考えればよいでしょう。

  • リーディング:600 – 900 wordsくらいの長さの長文読解
  • レベル400のリーディングは、600 – 900 wordsくらいの長文を読解することに慣れるのがメインの目標のように感じました。ISEPのリーディング(レベル400以降)では、通常3つのトピックをひと学期の間に行いますが、僕たちの時のレベル400は確か「ロボット」「携帯依存」「虫食」がトピックで、徐々に文章が長くなっていきます。

    また、これ以降のすべてのレベルで同じですが、それぞれのトピックに対してボキャブラリーや内容理解のテスト、課題が課せられ、そういったものに点数が付けられて最終的な成績が決まります。また、中間試験(Midterm test)がWeek 4に、期末試験(Final exam)がWeek 7にそれぞれあり、それらが高い点数配分となって成績に深く関わってきます。

  • スピーキング:ディスカッションとプレゼンテーションの練習
  • スピーキングのフォーカスは、僕が受講したレベル400から600まで一貫してディスカッションとプレゼンテーションでした。

    レベル400のスピーキングでは、Six Hats discussionというディスカッションスタイルを参考にして行われる2度のディスカッション(中間・期末)と、2度のチームプレゼンテーションで、全成績のうちの85%が決まります。1度目のプレゼンテーション時は、チームで何かひとつのテーマに基づいて街頭アンケート調査を行い、その結果をプレゼンするという内容で、ハードルが高かったです。2度目のプレゼンは将来なりたい仕事についてWork BCというサイトでリサーチし、これもチームで発表するというものでした。

  • リスニング:ノートテイキングの基礎を学習し、15 – 20分ほどの長さのリスニングに慣れる
  • レベル400のリスニングでは、15 – 20分程度の長さのレクチャーを理解し、後で復習しやすいようにノートをとるというゴールを目指します。リーディング同様に3つのトピックが用意され、それぞれに関連するテストが行われます。課題も出され、同様に家でリスニングとノートテイキングをして提出するというものでした。

    ノートテイクというのは、いわゆるカーネル式ノートテイキングという手法で行われます。ノートを三分割して「内容を書くところ」「ポイントを強調するところ」「サマリー」というように使うのですが、詳しく知りたい方は検索して勉強してみてください。

レベル500

  • ライティング:自分のリサーチと先生に渡される参考資料のふたつを元にしたエッセイライティングと、APAスタイルの練習
  • ライティングのレベル500では、Persuasive essayというエッセイの書き方を習います。このブログではそれを「説得型」として以前に紹介しました。また、論文を書くときのフォーマットとしてAPAスタイルというものを習い、エッセイライティング時にそれらを正しく使えるようになることを求められます。

    400以降、すべてのレベルのライティングに共通して言えることですが、元の文章をしっかり要約できるようになることを強く求められます。というのも、語学力が低いままでは、BCITのメインコースに進んで論文を書かなくてはならない場合に、参考文献からコピペしたかったわけではないのに結果的にコピペになってしまった、というようなことが起こりうるからじゃないかと、僕は推測しています。すべては本科で、人並みに学習できるようになるためです!

  • リーディング:1200 wordsくらいの長さの長文読解とクリティカルシンキング
  • 1200 wordsくらいの長文を授業内外でガンガン読むのが、リーディングのレベル500です。また、レベル400同様に文章中に登場したボキャブラリーと内容の理解度をテストでチェックされて成績が出ます。

    レベル400と違うのは、クリティカルシンキング・クリティカルリーディングというものをする点です。これは、文章の信頼性について自ら検証できるようになるスキルで、例えば「この文章は語気が強くてエモーショナルだからバイアスがかかっている」とか「この著者はこの分野の専門家ではないから信頼性がやや低い」とか、そういうことを文章から読み取ります。

  • スピーキング:ディスカッションとディベート、プレゼンテーションの練習
  • レベル500のスピーキングで学ぶことはレベル400と似ていて、2度のディスカッションと2度のプレゼンテーションがありますが、それに加えてディベート風ディスカッションが行われます。

    レベル500のスピーキングに求められるのは、ずばりリサーチ力だったかなと思います。ディベートをするには当然、対象トピックの様々な側面について知っておかなくてはなりませんし、ディスカッションについても事前にテーマが与えられてそれについて調べたことをディスカッション内で発言できるかどうかで点数が変わります。プレゼンテーションも、レベル400に比べると重めのトピック(僕は『Internet troll – ネット荒らし』について発表しました)が与えられるため、しっかりリサーチしないと評価されません。

  • リスニング:30 – 60分ほどの長さのリスニングに慣れる
  • リスニングのレベル500では、30 – 60分ほどの長さのレクチャーを聞いてノートをとり、内容を理解しなくてはなりません。レベル400の時との違いは、単純に聞く時間の長さではないかと思っています。15分間くらいであれば集中できる人も、30分を超えるとなかなか最後まで集中力が持続できません。そして、長くなればなるほどにノートのオーガナイズも難しくなります。

    基本的な成績の付け方は400とあまり変わらず、3つのトピックに対する理解度のテストと期末試験で最終成績の70%が決まります。

レベル600

  • ライティング:自分のリサーチを元に1,000 words級のエッセイライティング + リサーチレポート基礎
  • ライティング600では、これまで習ってきたことすべての集大成として1000 words級のエッセイを書くというのが、メインのプロジェクトになります。成績の比重も非常に大きく、このメインのエッセイライティングに関連する部分だけで55%に達します。僕の場合は「ソーラーエナジーを使うべきだ!」というスタンスに立ったエッセイを書きました。

    レベル600のライティングには、ライティングのレベル500までで習ったことだけではなく、リーディングで学んできた長文への慣れや読解力も求められていると感じました。なにしろ、前述のエッセイには必ず3つ以上のアカデミックな論文をソースにすることを求められ、そういった難しい文章を期間内にたくさん読み、必要な箇所を見つけて適宜要約することを繰り返さなければなりません。

    非常にタフなクラスで、何人もの生徒がなんども落ちて受講を繰り返していましたが、僕の場合は、普段からブログ等で日本語の文章構造を学んできたことと、授業で習ったことをこれもブログを使って復習してきたことが大きな助けとなり、割と良い点数を取ることができたと思います。復習大事です!

  • リーディング:1テーマにつき3 – 4つの長文(最長6ページくらい)を読み、内容理解する練習 + 60ページ分の本科関連テキストを各自で読み込み、テキストにメモを書き入れる練習
  • レベル600のリーディングでは、同一トピックの3 – 4つの長文を読んだ上でそれらの内容を理解しているかどうかのテストを受けます。基本的にやることはレベル400や500と同じですが、ひとつひとつの文章の長さがこれまでとは断然違い、いよいよ本科で学ぶであろう文章の長さへの対応力が試されます。

    それに加えてユニークなのが、各生徒が本科進学後に学びたい分野に関連するテキストを図書館で借り(るか、ダウンロードし)て、その中から60ページ分を読み込んで、重要箇所にラインを引いたり書き込みを入れたりするといった課題が出されます。僕はその課題として、Googleから発表された検索の公式ガイドラインを読みました(その後、日本語で要点だけブログにまとめました

  • スピーキング:ディスカッションとディベート、プレゼンテーションの練習
  • スピーキングのレベル600で習うことは、レベル500とかなり似ています。2度のディスカションと1度のディベート、2度のプレゼンテーションが主な採点要素となっていて、特に新しい要素はありません(ディベートがやや本格化して、ディスカッションでやや違う方法を学ぶくらい)

    プレゼンテーションは個人で行うようになりますが、テーマは1度目が「自分のウィークポイントについて」で、2度目は自分がライティングのエッセイで提出したトピックについてなので、スピーキング単体で考えればむしろレベル500よりも要求は低かったように感じます(ひとりでのプレゼンやリサーチが苦手な人には、難しいのかもしれませんね)

  • リスニング:1テーマにつき3 – 4つのレクチャー(45 – 60分ほど)を授業と宿題で聴き、ノートをとり、内容理解する練習
  • リスニングのレベル600は、45分以上の長さのレクチャーを同一テーマに対していくつも聴き、家でも隔週くらいの間隔で同じく45分以上のレクチャーを聞き、ノートをとり、そして内容理解のテストを受けるという繰り返しでした。レベル500までと違うのは、ひとつのテーマに対して聞かなければならないレクチャーの数が多いことと、各レクチャーの時間が長い事で、スピーカーの話し方も癖があるものも多かったように思います。

    やはりリスニングもここまでくると、いよいよ本科に進んだ際の対応力が求められるようになります。その一例として、期間内にひとつ、先生に指定されるパブリックレクチャーに参加し、ノートをとり、サマリーをして内容理解をチェックされるという課題が出されます。僕たちの時にはその課題が、レイ・カーツワイルのレクチャーでした(ただし、話が難しすぎて、救済措置として別の講義への参加オプションも加えられました)

まとめ

ISEPコースの後半レベルについてざっとまとめてみましたが、なんとなくイメージできましたでしたでしょうか。

最初にも書いた通り、ISEPの各クラスのフォーカスは大学でネイティブと一緒に授業を受けられる程度の英語力を身につけることです。コミュニケーション力より読む力・書く力にフォーカスしているため「それなら日本でもできるわ!」という方もいらっしゃるかと思います。

ただ、僕はこちらに来てこの学校で勉強して良かったと思います。ライティングに関して言えば、複数のエッセイスタイルやAPAのようなフォーマットを体系的に学ぶことができたのはこちらに来たからですし、半強制的にたくさんの英文を読まされたことでだいぶ英語の長文読解に慣れることができました。これだけの成長を、日本にいながら半年程度で手に入れることは、僕にはできなかったと思います。

一方でコミュニケーションを伸ばしたくて留学されるという方もいらっしゃるでしょう(その方がこの記事にたどり着いてここまで読んでいるとはあまり思いませんが・・・) 繰り返しますが、そういう方にはこの学校をお勧めしません。他にもたくさん、バンクーバーには学校がありますので、コミュニケーションに特化した学校に行かれるのがいいかと思います。

また、ISEPに来る前にフィリピンなどで短期留学してくる人もいました。基礎力が低い人であれば、その方が費用も抑えられるし、いろんな経験もできるということでいい選択肢だと思います。僕の場合、カナダに来る前にフィリピンに行くというのは考えもしませんでしたが、この記事をここまで読んだ方にはご一考いただくことをお勧めしたいと思います!

というわけで長い長いこのポストに最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。

以上、バンクーバーから@LeoTohyamaが、バンクーバーの州立大学BCITのインターナショナルコースISEP総まとめをお届けしました!

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