本記事は2015年9月に公開した記事です。2016年10月に記事内容と、各コンサル企業さんが現在設定している金額とを比較した所、多くの企業さんが費用を更新されていました。こういったコンサルティングの費用は、トレンドやニーズによって常に変わりますので、読者の方に「このブログに掲載した時の値段から上がったからどう」とか「下がったからどう」とかということで判断していただくのは僕の本意ではありませんが、一方でここに検索でたどり着く方の多くは「ひとまず相場を掴みたい」という方だと認識しているので、このまま過去の一時のデータのアーカイブとして記事を残させていただきます。どうしても掲載を止めてほしいという企業の方がいらっしゃいましたら、ご連絡ください!なるべく柔軟に対応致します。

ウェブサイトに集まったデータを活用したいけれど、ノウハウがない。根拠のあるウェブサイト運営をしたいけれど、なかなかできていない。そんな企業のウェブ担当者の方がまだまだいらっしゃると思います。あるいは、クライアントから施策のロジックとPDCAプランを求められているけれど、それに答えるスキルのない代理店さんも時々いらっしゃいます。

これらの課題に対し、おそらくアクセス解析やウェブ解析といった手法は解決の一助となってくれるでしょう。

本当は、サイトの解析業務はサイトの運営担当者自身が行うのが良いと僕は考えています。運営担当者の方が会社のことをよく知っているのは当然だし、改善策を試すことも素早くできるはずからです。ちょっとした分析と改善のサイクルなら、間違いなく中の人でやりくりするのが賢いでしょう。

しかし、そうもいかない場合や、外注してしまった方がいい場合もあります。例えばサイト運営担当者に解析のスキルがない場合。あるいは社内のリソースが足りない場合。それから中の人の固定された考え方を打破したい場合などが、恐らくそれにあたります。

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Photo by Blue Fountain Media

こんなとき、いつもお願いしていたウェブ制作会社の担当者に「アクセス解析も見てくれ」と言っても、多くの方は「え、解析なんてやったことない」となるでしょう。最近はデータや解析の重要性も広く認知されるようになり、ウェブ解析士の資格保持者も増えてきましたが、まだまだ解析に慣れていないウェブ制作関係者は多いのです。決してその人たちが不勉強なのではなく、とにかく領域が広いウェブという分野においては仕方ないことなのだと思っています。

それで、社内に現状ノウハウもなく、これまでのパートナーも得意領域外だとすると、あとは自分で覚えるか別の外注先を探すかになると思います。

3ヶ月〜半年ほど時間があるのであれば、サイトの運営担当者がウェブ解析士資格を上級まで勉強するのが良いでしょう。しかし、少しでも早く解析に取り掛かりたい場合はどうするか。

アクセス解析コンサルティングを外注することになります。

ということで本記事では、解析の外注さんを探していらっしゃるクライアント企業の担当者さん向けに、アクセス解析や解析を絡めたコンサルティングを単独で請け負っている会社さんの中から、ウェブサイトに料金と内容を掲載しているところだけを拾って、まとめてご紹介してみます。

アクセス解析コンサルティングサービスまとめ

今回調査対象にしたのは、前述の通りウェブサイトに料金と内容を掲載している企業さんのみ。かつ、僕が今回探すことの出来た企業さんのみです。

また、今回比較するのは運用型の解析のみです。アクセス解析はざっくり分けると【運用型】と【単発型】のふたつになるというのが僕の考えですが、単発型は運用型に比べるとより内容にばらつきが出やすいという理由から、今回は外しました。

それでは見ていきましょう。

Googleアナリティクス活用支援コンサルティング by 有限会社教材ドットコム

『カグア!』ブログでおなじみの吉田さんの会社・有限会社教材ドットコムさんの解析コンサルティングプランです。吉田さんにとって得意分野のGoogleアナリティクスに的を絞っているところが特徴的。

■内容(サイトから引用)

大手様でのコンサルティングなど豊富な実績から、御社に最適な活用方法と、サイト活用のお手伝いを致します。

Googleアナリティクスの見方、重要指標の洗い出し、KPIの設計、運用のポイント、などサイト運営の近道をご支援させて頂きます。

引用:Googleアナリティクス活用支援:Googleアナリティクス活用コンサルティング<東京・渋谷>教材.com

■費用
150,000円/月

■最低契約期間
3ヶ月間

■URL
→こちらから

伴走型Webコンサルティング 訪問会議プラン スタンダード / 株式会社真摯

『Googleアナリティクス 実践Webサイト分析入門』の著者として有名ないちしまさんの会社・株式会社真摯さんの伴走型・スタンダードプランです。スタンダードの他に、メール相談上限回数の少ないライトプラン(96,000円〜)もあります。

■内容(サイトから引用)

伴走型Webコンサルティングは、訪問やメールでのやりとりをベースにした、コンサルティングです。
・定例会議:2時間×月1回
・メール相談:月4件程度(「メール4通」ではありません)
・分析や資料作成:必要に応じて(別途見積もりの場合あり)

引用:伴走型Webコンサルティング(アドバイザー) | 真摯 (Cinci)

■費用
120,000円〜/月

■最低契約期間
6ヶ月間

■URL
→こちらから

アクセス解析レポートモニタリング(定期レポート:月1回) by 運営堂

ウェブ担当者通信の講師や愛知大学の非常勤講師を務められている愛知県の運営堂・森野さんによるアクセス解析レポートモニタリングプランです。

■内容(サイトから引用)

まず、ユーザー動向(時間帯、ブラウザ、OSなど)を把握し、流入経路、ページ閲覧動向などのWebサイト全体の特性を把握します。

全体像を把握した後は「決まったものを見るのではなく」、今までのトレンドから「違いを見つける」という作業に移ります。異常値に気付くことでサイトの問題や外部で起きていることが把握でき、次のアクションにつながります。

引用:アクセス解析レポートと料金 | 運営堂

■費用
80,000円~(初回) / 50,000円~2回目以降(訪問有) / 30,000円~2回目以降(訪問無)

■最低契約期間
3ヶ月間

■URL
→こちらから

アクセス解析コンサルティング by 運営堂

ウェブ担当者通信の講師や愛知大学の非常勤講師を務められている愛知県の運営堂・森野さんによるアクセス解析コンサルティングプランです。「アクセス解析よりも具体的なアクションにつながることを知りたいという場合におススメ」だそう。

■内容(サイトから引用)

・月2回の訪問しての打ち合わせ(2時間程度)
・継続案件は2案件まで対応
・スポット問い合わせは随時対応
・メール・グループウェアなどで随時問合わせ可能
・電話での問い合わせには対応しておりません

引用:アクセス解析コンサルティングと料金 | 運営堂

■費用
150,000円〜/月

■最低契約期間
3ヶ月間

■URL
→こちらから

アクセス解析レポート作成サービス マンスリープラン by 株式会社グラシズ

福岡県福岡市にオフィスがある、株式会社クラシズさんのアクセス解析レポート作成サービスマンスリープランです。本プランはレポート提出のみで、訪問による説明はないそうです。レポート枚数の目安としては、5〜8枚と記載されています。

■内容(サイトから引用)

Googleアナリティクスの基本的な項目について、過去のパラメータの遷移状況について確認し、表層的な課題発見・改善ポイントをまとめた解析レポートを作成致します。

引用:サービス料金・費用 | Webアクセス解析コンサルのグラシズ

■費用
30,000円/月

■最低契約期間
6ヶ月間

■URL
→こちらから

アクセス解析コンサルティング マンスリープラン by 株式会社グラシズ

福岡県福岡市にオフィスがある、株式会社クラシズさんのアクセス解析コンサルティングマンスリープランです。こちらのプランは、訪問によるコンサルティングがあるそうです。アクセス解析レポート作成プランに比べて詳細な分析が加わることが特徴とのこと。また、本プランには「クオーター」といってレポートを四半期に1度にするプランもあるそうです。

■内容(サイトから引用)

Googleアナリティクスに目標完了設定・e-コマーストラッキングが設定されており、過去のパラメータの遷移状況について確認します。

引用:サービス料金・費用 | Webアクセス解析コンサルのグラシズ

■費用
80,000円/月

■最低契約期間
6ヶ月間

■URL
→こちらから

アクセス解析コンサルティング by 株式会社リゾーム

東京都中央区にオフィスがある、株式会社リゾームさんによるアクセス解析コンサレルティングです。今回調査できた中では最も価格の低いプランでした。

■内容(サイトから引用)

1. 何のキーワードで訪問しているか
2. ユーザが何ページ、又は何分間ホームページを見ているか
3. 何人のユーザが見に来ているか
4. ユーザがどのページから見に来て、どんな経路でホームページを見ているか
5. 他のホームページやメルマガからどれくらいの人がホームページを見に来ているか
6. ユーザは何の検索エンジン、又は何のブラウザでホームページを見に来ているか
7. 購入・資料請求・問い合わせ等をしたユーザは何人いたか、又はホームページ内でどのように回遊したか

数値データの分析結果から改善するべきページや、コンテンツをより強化することで収益をあげられるページ、収益をあげるために打つべき広告などを導き出すことができます。

引用:アクセス解析コンサルティング(Google Analytics™ ウェブ解析サービス) | システム開発やホームページ制作|株式会社リゾーム(東京都中央区)

■費用
26,250円〜/月

■最低契約期間
初回6ヶ月間、以降は3ヶ月更新

■URL
→こちらから

ホームページ現状診断 by ブルースター株式会社

東京都港区にオフィスがある、ブルースター株式会社さんのホームページ現状診断プランです。サイトを見たところ、本プランには定期診断(運用型)との記載がありますが、同じくサイト上で四半期〜1年に1度の実施を推奨していることから、他社の単発解析型に近い印象も受けました。

■内容(サイトから引用)

アクセス解析による目的達成度合いを健康診断のように定期的に実態調査を行い、自社サイトの状況を適切に把握することをお勧めしております。

単に自己満足のホームページとなっていないか、「社員採用」「新規取引先の開拓」「(通販サイトでの)販売のための集客力」などを調査分析致します。

引用:アクセス解析サービス/ブルースター株式会社

■費用
400,000円

■最低契約期間
記載なし

■URL
→こちらから

アクセス解析マンスリー by 株式会社ネットレイズ

東京都渋谷区にオフィスがある、株式会社ネットレイズさんのアクセス解析マンスリープランです。サイトには「ネットレイズでは必要以上に高価なアクセス解析ツールの勧誘や、不透明な価格のレポート金額を請求致しません」と記載されており、今回調査した中でも低めの価格設定となっています。

■内容(サイトから引用)

Google Analyticsを活用した月々のレポートサービス。ログ解析を行います。

引用:アクセス解析サービス/ブルースター株式会社

■費用
50,000円〜/月

■最低契約期間
記載なし

■URL
→こちらから

比較表

本記事を作成中にまとめたエクセルの表を、キャプチャしました。各社の単発解析など、記事で言及していないデータも記載しておりますので参考までにどうぞ。

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まとめ

合わせて7社(屋号含む)による9つの運用型解析サービスをご紹介しました。解析って商品化するのが難しいこともあり、サイトを見るだけでは価格差がどう内容に反映されるのかあまりわからなかったというのが正直なところです。

わかりやすく金額で比較すると、有名どころの教材ドットコムさんや真摯さんが10万円超えの金額をミニマムにおいており、運営堂さんも近い価格帯のコンサルティングプランを用意されていました。

吉田さんはゴールのヒアリングやKPI設計についてもサイト上で言及があり、KPIを軸とした手厚いサポートが得られそうです。逆に真摯さんはレポートベースではなく、サイト上で「アドバイザー、顧問としての役割 / セカンドオピニオンとしての役割が自らの役割」と定義しているので、あくまでやるのはクライアントというスタンスでお尻を叩いてくれそうなイメージ。これ大事ですよね。冒頭で言及した通り、施策をやるのはクライアントなので。森野さんも15万円プランの方はレポート作成ではなく、より広範囲かつ具体的なアドバイスをメインとしているようです。

一方で金額的には発注しやすいのが、3万円以下の価格帯のリゾームさん、グラシズさんあたりですね。リゾームさんは、サイトを見る限りどのタイプのクライアントに対しても基本のレポートフォーマットがあるから値段を抑えられるのかなと思います。グラシズさんも同じく、基本的な指標のレビューのみをプラン内容としており、ある程度はテンプレートがありそうです。

ただ、どれだけテンプレートを作っていたとしても、3万円でレポートを出すというのは経験上相当大変なことだと思います。言い方は悪いですが、レポートを出すということはコメントをしなくてはいけないわけで、そのためにはその会社について少しは知る必要があります。3万円であれば会社の勉強から始まってコメントして提出まで、1日以上はかけられないでしょう。

この2社はいずれも最低契約期間が半年となっているので、リゾームさんが157,500円、グラシズさんが180,000円の中でやりくりされるということになります。もちろん、ページ数が多かったり要求が複雑になればこの値段とはいかないこともあるでしょうが、とにかくお求めやすいです。

まとめに入ってからの記述の多くは、僕の推測によるものも多く含みます。

しかし、こうして整理してみたことでだいぶこの業界の相場が見えてきた気がします。

この中からどの会社をパートナーに選ぶかは、あなた次第です!

※本記事のデータは、2015年4月に調査した時点のものです