「オーロラを見るのが夢なんだ」

これ、僕の周りの友達から何度か聞いたことがあります。空一面に広がったオーロラって、本当に「壮大」という言葉がよく似合うし、オーロラを見るという体験全てが、「ああ、自分は自然の中に生きているんだ」ということを感じさせてくれるので、憧れる人が多いことにも頷けます。

先月、カナダのイエローナイフという場所でオーロラを見てきました。本当に見られるのかとても心配していましたが、2日目の夜にしっかりはっきりと、空に広がってくれました。感動した!その様子はYouTubeにアップしているので、気になる方はぜひ見てみてくださいね!

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このページでは、イエローナイフへの旅行とオーロラ鑑賞の実体験を元にして、気がついたことや注意点をシェアしていきたいと思います。

オーロラが見えるって、そもそもどういうこと?

オーロラ鑑賞というのは、一生の内にそう何度も行けるものではありません。ならば、なるべく鑑賞できる確率が高い時期に、鑑賞率が高い場所に行きたいと思うのが、人間の性じゃないでしょうか。

僕自身そうでしたので、旅行前に、「なんでオーロラが見られるのか」「どういった条件がオーロラ鑑賞に適しているのか」といったことを少し勉強しました。これを理解することで、鑑賞の確率が高まると思ったのです。

「オーロラベルト」ってなに?

このオーロラの勉強においては『天空の神秘オーロラ』というサイトがとても参考になりました。そこには次のように書かれていました。

太陽から地球へと運ばれてきた太陽風(プラズマ粒子)が、地球の大気に含まれる酸素原子や窒素分子と衝突した際、これらの原子や分子が発光してオーロラは生まれます。

引用:ヤムナスカのオーロラ完全ガイド | オーロラ発生の仕組み

ここで出てくる「太陽風」というのは、太陽で爆発が起きた時に発生する粒子が飛び散るもののことです。その物質がやがて(といっても2日〜3日で)地球の大気まで届き、反応が起こり、オーロラが生まれるのです。ざっくりいうとそんな感じ。

ということは、オーロラを見るためにはまず太陽風と地球の大気との反応が起きやすそうな場所を探す必要があるのですが、その地域がいわゆるオーロラベルトです。

オーロラベルトとは、地球の北側にあるオーロラがよく見られるエリアのことです。なので、オーロラを高確率で見たい場合には、まずオーロラベルト上にある地域に行くところから議論を始めなければなりません。

オーロラベルト上の地域

  • イエローナイフ(カナダ)
  • ホワイトホース(カナダ)
  • フェアバンクス(アラスカ)
  • トロムソ(ノルウェー)
  • サーリセルカ(フィンランド)
  • キールナ(スウェーデン)
  • レイキャビク(アイスランド)
  • 他・・・

天気や交通の便、そしてツアーの有無も、行き先を決める重要な要素!

オーロラベルト上の地域の中で、どの場所を選ぶか。これは好みの問題でしょう。

アラスカのフェアバンクスは、日本からの距離が近いという利点があります。飛行機代は、僕がExpediaで調べたところ、成田からイエローナイフに行くのに比べてフェアバンクスに行くほうが40%くらいお得でした(時期と購入方法によります)

トロムソ、サーリセルカ、キールナは日本でこれまた人気の北欧各国にある町なので、ついでにあちこち観光したいという方には魅力的に映るでしょう。

レイキャビクも北欧の国アイスランドですが、こちらはもっともっと大自然が楽しめる場所です。帰りに超デカイ温泉「レイキャビク」に浸かって身体を温めてくる、なんていうのも楽しいと思います。

そんな、それぞれに特徴がある中でなぜ僕がイエローナイフに行ったのかというと、正直に言えば最大の理由は、僕が今バンクーバーに住んでいるからです。でもそれだけではありません。

イエローナイフは、よく晴れるんです。天気が良いとオーロラが見えやすくなります。したがって、1度の旅でオーロラに出会えるチャンスが少し上がります。All Aboutの記事では「3泊で観賞確率95%」と言っています。現地のツアー会社も、同様のことを言っています。

「これなら見るチャンスがありそうだな。むしろ、今カナダに住んでいる時にいかないと馬鹿だな」こう思ったのが、今回イエローナイフにオーロラを見に行く旅をすることになったきっかけでした。

オーロラを見る絶好のシーズンっていつ?

オーロラが見える時期は、8月中旬〜9月の夏シーズンと、11月中旬〜4月上旬の冬シーズンです。

よく友達にオーロラを見てきたという話をすると「あれ、オーロラって夏に出るんだっけ?冬だっけ?」と聞かれます。これは正確には間違いで、オーロラは1年中空に出ているけれど。夏と冬の一時期以外は条件が悪くて私たちが見ることが出来ないが正解です。

4月後半から7月にかけては、日照時間が極端に長くなり、なかなか夜にならない(暗くならない)ために、オーロラを見ることができません。10月と11月前半は、天気が悪くなるため、やはりオーロラを見ることが出来る確率が下がります。

結論:オーロラは、8月中旬〜9月の夏シーズンか、11月中旬〜4月上旬の冬シーズンに、オーロラベルトの地域で見るべし!

ツアーで行くべき?個人で行くべき?

長くなりましたが、ここまででお勉強パート終わりです!ここからはイエローナイフに行くという前提で話を進めます。

イエローナイフ、どんな手段で行くべきでしょうか?方法はふたつあって、ひとつはツアーで行く、もうひとつは個人旅行として行くという方法です。僕は個人旅行だったので、航空券とホテルは自分で予約して、オーロラ鑑賞を含む現地ツアーだけは『オーロラビレッジ』というイエローナイフにあるツアー会社にお願いしました。

個人旅行のメリット・デメリット

イエローナイフに個人旅行で行くとします。まずデメリットとしては、全く初めての土地でいろんなことに対して不安が多いということです。不安をなるべく解消するためには、事前に色々調べて、計画を練っておかなければならないので、手間がかかります

一方で個人旅行のメリットは、自分で自由にプランを組めること。指定されたホテルで夜ご飯を食べないといけないとか、時間までバスを待たないといけないとか、帰りに他の都市に寄りたいのに寄れないとか、そういう型にはまったプランではない楽しみ方をしやすいのが個人旅行の良いところです。

パッケージツアーに参加していた人に現地で話を聞いたら「ツアーだと毎晩ホテルの夜ご飯がついてくるんだけど、3日目になるともう飽きたから別のレストランに行こうか」なんて話していました。そういう不自由や「お金払ったんだから食べたないと損!」みたいな制約が、個人旅行だとあまりありません。

パッケージツアーのメリット・デメリット

現地のツアーガイドに話を聞いた所、日本からイエローナイフに行く人は、航空券とホテルと現地でのツアーが全てセットになったパッケージツアーを選ばれることが多いのだそうです。

パッケージツアー最大のメリットは、やっぱり安心感でしょう。個人で予約すると頭使わなければいけない色々なことを、パッケージツアーなら代わりに代理店がやってくれます。いついつに空港に到着しないといけないよ、どこで集合だよ、どんな物が必要だよ。そういった面倒ゴトを全てやってくれるという心強さは、個人旅行では得られません

個人旅行にもパッケージツアーにも一長一短があるので、自分の正確や得意なこと、それから英語力なんかに合わせて旅の仕方を選んでみてください!

結論:僕は自由が好きなので(それにバンクーバーからだと、そのほうが安かった)、個人旅行にしました!

イエローナイフのホテル

個人旅行で行く方、あるいは団体旅行で行くけれどどのホテルにしようか迷っている方に、実際に僕が利用したホテルと、その他外観を見て & 現地のガイドさんに話を聞いて良さそうだと思ったホテルを3つ紹介します。

コースト フレイザー タワー

まず、僕が泊まったのは『コーストフレイザータワー』というホテルでした。

動画でコーストフレイザータワーをチェックする
※この動画は、冒頭でシェアしたものと同じ動画ですが、ホテルの箇所からスタートするように設定してあります

このホテル最大の特徴は、部屋の中にキッチンが付いていて、いつでも自由に料理ができるということ。イエローナイフの中心街にはスーパーもあるので、そこで食材を買ってもいいし、カップラーメンなど簡単なもの(電子レンジもあったので、そういうのも可能)を日本から持っていって、部屋で食べることもできます。

特に冬にイエローナイフに行くと、外が凍え死ぬほど寒いので、一度部屋に入るとなかなか外出したくなくなるんです。

しかもオーロラを見に行く現地ツアーって、夜の21時から午前2時とかにかけて行われるので、かなり疲労が溜まります。

普通の旅行みたいにあそこに行って、ここに行って、このレストランで食べて・・・。みたいなことをするのが、結構億劫になります。そういう意味では、最初からご飯も手配してくれるパッケージツアーにしてしまうというのもいいと思うのですが、家族で行ったり友達同士大勢で行くなんていう場合には、変にホテルのレストランで料理を食べるよりも、部屋で料理をしてみんなでリラックスして食べられるというメリットも大きいと思います。

なお、中心街からの距離は3ブロックくらいかな?という感じで、そんなに立地は悪くないものの、真冬に歩くのは困難でした。たとえ3ブロックでも。なので買い物などをしに出る時は、タクシーになります。料金は片道7ドルくらいだったように思います(まあ、買い物をする系の観光地ではないので、特に冬だとあんまり乗る機会はないでしょう)

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イエローナイフにある、その他のホテル

ここからは、自分が泊まったわけではないので大したことは言えないけれど、現地ガイドさんが教えてくれた特徴のあるホテルを3つ紹介します。

ディスカバリーインのメリットは、比較的料金がお得な点と、立地が便利な点です。現地で様々なオプショナルツアーを取り扱い、日本人ガイドさんが多い旅行代理店「オーロラビレッジ」のオフィスの真横にあるので、最悪なにかあれば聞きに行ける(勿論、現地ツアーに参加しているとして)魅力があります。その代わりエレベーターが無いので、上層階に泊まったとしてもスーツケースを上まで持って上がらないといけません。

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エクスプローラー ホテルは、外観がかなりゴージャスでした。エントランスも広かったです。そして最近できたばかりのシャトー ノヴァ イエローナイフもゴージャスな見た目が魅力的でした。が、このふたつは両方共、ダウンタウンから少し離れたところにあります。

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持っていったものと、持っていくと良いもの

ここまで、まずどの都市でオーロラを見るかというお勉強をして、次にツアーで行くべきか個人で行くべきかという話をして、そしてイエローナイフで泊まるホテルの話をしてきました。ここからは持ち物の話をします。「注意点などをまとめる」というテーマでこのブログポストを書き始めたので、若干話があっちこっち行ってしまってすみません!

体験ベースで語ると、僕がイエローナイフ3泊の2人旅に持っていったもののうち、とくにシェアしておきたいのは、次のものです。持っていったけど要らなかったものもあるので、コメント入れます。

衣服類

  • 分厚い靴下(外出用)
  • 薄い靴下(室内用・外出時は分厚い靴下の中に二枚履き)
  • ヒートテック(下) 極暖 x1
  • 普通のチノパン(初日と最終日の空港からの行き来に着ただけ)
  • ヒートテック(上) 極暖 x2
  • 普通の冬用アウター(初日と最終日の空港からの行き来に着ただけ)
  • 普通の冬用コート(初日と最終日の空港からの行き来に着ただけ)
  • 自分が持っている、一番分厚いマフラー(初日と最終日の空港からの行き来に着ただけ)
  • 耳カバー付きの帽子
  • カメラがぎりぎり扱えるレベルの薄い手袋

今回、現地ツアー会社オーロラビレッジの防寒着レンタルを利用しました。レンタルは3日間合計で85ドルでした。

3日間で1万円近くする・・・と思って、これをケチってはいけません!見た感じ、殆どの人がこの防寒着レンタルを利用していたようですが、自前のコートでオーロラ鑑賞に参加している人の寒そうなこと寒そうなこと・・・。防寒着レンタルで借りられるのは、「カナダグースのコート」「カナダグースのパンツ」「スノーブーツ」「分厚い手袋」です。加えて「フェイスマスク」がお土産として貰えます。

このレンタル防寒着って、日本じゃ分厚すぎて役立たないほどのランクのものなので、よっぽど雪山に旅している人を除けば、このときだけと割り切ってレンタルに85ドル払うことをオススメします。ちなみに僕は、現地での外出時には、靴下2枚、ヒートテック上下の上にレンタル防寒着上下、薄い手袋の上にレンタルの分厚い手袋、フェイスマスク、そして自前の耳カバー付きの帽子という格好でした。

この帽子、めっちゃ高くて買うか迷ったんですけど、本当に重宝しました。レンタルに帽子は入っていないし・・・。とにかく極寒で耳と頭が寒くなるので、これがあってよかったです。

食べもの

  • カップラーメン x 4つ
  • 塩辛い系のお菓子 x たくさん
  • チョコレート系のお菓子 x たくさん
  • ホットココアの素
  • ティーバッグ

やっぱり寒いと体力消費するのか、初日からバクバク食べてしまい、4つ持っていったカップラーメンは全て初日になくなりました(笑) もう少し持っていっても良かったかもしれません。

その代わりに減らなかったのが、ホットココア!これは、絶対あったほうが良いと思って持っていったんですが、実はオーロラを鑑賞するオーロラビレッジのテントの中に、ホットチョコレートが用意されていて、飲み放題だったんです。当然、オーロラ鑑賞中に冷えた身体を温めるためにたくさんココアを飲みます。すると、ホテルに帰ったときには口の中が甘ったるくてなにも飲みたくないんです。これは予想外でした(苦笑)

なので、もしオーロラビレッジのツアーに参加されるのであれば、ホットココアは不要かと思います(紅茶は、持っていってよかった)

その他

  • 貼るホッカイロ 1箱(60個入り)
  • 貼らないホッカイロ 1箱(60個入り)
  • 靴底に敷くホッカイロ 3セット入り 10パック
  • ワセリン(乾燥対策)
  • 蒸気でホットアイマスク
  • 水筒
  • 室内用スリッパ

ホッカイロを、貼るのと貼らないの合わせて120個持っていったのは、馬鹿でした(笑) 毎日両手にひとつずつ持って、コートの内側のお腹や背中や胸のあたり、それから袖の中に貼り付けて現場に行きましたが、それでも半分くらいしかなくならなかったです(2名・3泊の場合)

ワセリンは、乾燥対策です。流石に使わないだろうと思ったのですが、どこかで「ワセリンが乾燥対策に良い」と見たので持っていきました。結論としては、持っていって良かったです。僕は男性でメイクもしないので、オーロラを見に行く前に身体だけでなく顔にも塗っていきました(笑)

蒸気でホットアイマスクは、今や僕達の旅には必須です(笑)

カメラ類・撮影機材

  • Canon Kiss x5
  • Canon 単焦点広角レンズ: EF-S24mm F2.8
  • GoPro HERO4 シルバーエディション
  • GoPro Karma Grip
  • SLIK 三脚 ミニ II

今回、オーロラをバッチリ撮影するためにCanonの単焦点レンズEF-S24mm F2.8を購入しました。広い画角で撮影できること、夜でも明るい画像が撮れること、そして値段が手頃なこと。これが購入した理由です。

このレンズを購入してよかったし、凄くきれいな写真も撮れました。


Canon Kiss x5とEF-S24mm F2.8で撮影した写真

しかし、実は1番活躍したのはGoProでした。

GoProがオーロラ撮影に適しているのは、次の理由です。

  • 画角が広いので空一面を撮影できる
  • 元々遠くのもの(空)を撮影するので、ピントを調整できる必要がない(GoProはピント調整が出来ないという難点があるけれど、オーロラ撮影に限ればそこがデメリットにならない)
  • セッティングしたら、少し離れたところからでスマホでコントロールできる
  • アクションカメラでタフなので、寒暖差による結露などを気にしなくても良い

特に最後の理由は、一眼レフと両方持っていった身として痛感しました。カメラ上級者の方にとっては当たり前かもしれませんが、一眼レフって結露が天敵なんです。カメラの内部に空洞があるから、レンズに水滴がついて乾くとレンズがぼやけたり汚れたりしてしまいます。これを防ぐためには、極力カメラを極端な寒暖の差に晒さないようにしなくてはなりません。つまり、温かいテントの中から寒い外に持ち出して、そのあとまた寒いところから温かいところに持ち込んで、みたいなことがNGなんです。

これを回避するためには、1度外で撮影を始めたら、撮影者が室内に入って暖をとる時にもカメラを外の寒い所に放置しておくのがベスト。でもそれ、盗難のリスクがあるじゃないですか。それで色々思案して気を揉むのであれば、「撮影はGoPro」と決めてしまったほうがだいぶ気が楽です。


GoProで撮影した写真

GoProと一眼でどちらがいい写真が撮れるかといえば、結構どちらもいい感じにキマるものはキマるので、それもあって特に初心者の方はGoProだけでも良いんじゃないかなっていうのが僕の結論です。

ちなみに僕のGoProはHERO 4というやつですが、今は最新版のHERO5があるので、もし「せっかくだからいい写真が撮りたい」と思っている方はそれを持っていくのをオススメします!

「HERO5は予算オーバー」という方は、HERO Sessionもいいと思います。オーロラビレッジでは、こっちでオーロラを綺麗に撮っている方が何人かいらっしゃいました。

ちなみに、暗所での撮影には三脚も必須です。始め僕は現地でレンタルしようと思っていましたが、自分で持っていったSilkの小さい三脚がとても役立ったので、ご紹介します。

あ、この三脚はGoProには対応していないので、GoProだけで行く方は専用の三脚をご用意ください。

参考:
ヤムナスカのオーロラ完全ガイド | オーロラ発生の仕組み
優れた観賞地の条件、オーロラベルトの真下に位置している|オーロラ王国 カナダ | Keep Exploring
3泊で観賞確率95%!イエローナイフのオーロラ観賞 [オーロラ] All About
気軽にイエローナイフ5日間 | H.I.S. 海外旅行