Web解析担当者のみなさま。
色々解析やマーケティングの勉強をして、毎週毎月解析レポートを提出してるのに、何にも改善に繋がらない!施策をもう、いくつも提案してきているのに、からっきし通らない!だんだんレポートで言うこともなくなってきたよ・・・。
そんな悪循環にモヤモヤを抱えていませんか?
やや上から目線で切り出しておきながら恐縮ですが、自分も案件によっては、上記のような状態に陥ってしまう場合があります。こういった悪循環にハマると、次第にクライアントも「解析にかける予算が勿体ない」となってしまい、Web解析から課題発見をする流れそのものに懐疑的になってしまうので、誰にとっても残念なことだと思います。
この悪循環にハマらないようにするところまでが、今僕たち解析士には求められているのではないでしょうか。
そんな課題を解決するヒントが詰まった書籍をご紹介します。清水誠さんが書かれた新著『コンセプトダイアグラムでわかる [清水式]ビジュアルWeb解析』です。
『コンセプトダイアグラムでわかる[清水式]ビジュアルWeb解析』って?
本書は、Site Catalyst(現Adobe Analytics)ユーザー会「eVar7」の共同創始者である清水誠さんが、アスキー・メディアワークスから2015年3月18日に出版したWeb解析に関する書籍です。
書籍は、次の5章だてで構成されています。
- 第1章が「ビジュアルWeb解析とは?」
- 第2章が「ビジュアルWeb解析実践の流れ」
- 第3章が「コンセプトダイアグラムの描き方」
- 第4章が「レポートのビジュアライズ方法」
- 第5章が「ビジュアライズ時のコツ」
上記の流れにそって、企業名を含む事例を交えながらビジュアルWeb解析について解説されています。
では、“ビジュアルWeb解析”とはなにか。
本書で紹介されているWeb解析のビジュアル化は、大きく2つに分けることが出来ると考えます。
ひとつは「コンセプトダイアグラム」というウェブサイトに関連するユーザーの流れを図解する手法の実践方法で、視覚的にサイト構造を表現することができます。もうひとつは、解析士が行った分析の結果をステークホルダーにレポートする際に効果を発揮するデータの視覚化方法で、ステークホルダーの納得感を高めるための手助けとなります。
この2つの手法を使って、解析結果をステークホルダーに伝わりやすくする手法について書かれているのが、この『コンセプトダイアグラムでわかる[清水式]ビジュアルWeb解析』です。
まずはコンセプトダイアグラム!とにかくやってみるべし!
本書から学ぶべきことはたくさんありますが、まずはコンセプトダイアグラムを習得することをおすすめしたいです。
改めてコンセプトダイアグラムについて説明します。コンセプトダイアグラムとは、上で写真(本書P75)を掲載したようなもののことで、前述のとおりウェブサイトに関連するユーザーの流れを1枚の図に落とし込んだもののことを言います。解析士がひとりで描いてもいいし、サイト運営に関わる人を集め、ワーク形式で人の流れを可視化していくこともできます。
これを描くメリットは、
- そのサイトが誰に使われる何を目標としたサイトであるのか?ということがひと目でわかるようになる
- ユーザー(お客さん)にどのような体験を提供し、彼らをどこに導かなくてはならないのか?ということを知ることができる
- つまり【ターゲットユーザー】とその【ニーズ】、【提供すべき施策】と【ゴール】が明確化される
結果、個別の施策やサイトそのものの効果測定がしやすくなり、解析士にとっては「レポートで言うことがない」「言ったことが響かない」というような事態を避けやすくなります。
僕は以前、清水さんが講師をされたコンセプトダイアグラムのワークショップに参加してから、新規でサイトを作るときには必ずそのサイトのコンセプトダイアグラムを描くようにしていて(クライアントに共有するかどうかは案件次第ですが)、それによってウェブサイト制作の目的を明確にして企画&運用に携わることが出来るようになりました。
自分が身を持って良さを体験したので、コンセプトダイアグラムはかなりオススメです!
まとめ
こういう書籍は、まず実践しないと意味が無いと思います。読んで納得して終わるだけではなく、すぐに実践するのがいいですよね。
特にコンセプトダイアグラムは、解析士だけでなく、ウェブに関わる全ての人間が自分の扱うサイトに置き換えて考えてみることが出来る手法なので、読んだら即やってみてほしいです。
これまでセミナーでしか公開されてこなかったノウハウの書籍化なので、購入と実践を強くオススメします!