どんな分野でも多分そうですけど、引き出しの多さは自分の武器になりますよね。

僕は本業ではウェブ解析とかUXリサーチとかウェブディレクターをしていて、そして趣味ではブログを書いたりウェブマガジンの編集をしたりってことをしているのですが、どれも社会人になってから勉強し始めたことなので、まだまだ熟練とはいきません。

jimmy brown
画像:jimmy brown

とはいえ少しずつ、各分野で引き出しを持てるようになってきたんじゃないかな、なんて感じることもあります。

中でも意識的に引き出しを使い分けているのがブログを書くときの手順です。まだ引き出しは2つだし、大きな引き出しにごちゃまぜに色々突っ込んでる感じですが、時々自分が編集者の立場としてライターさんに説明しないといけないことがあるので、不完全ながら一度文章にしてみることにしました。

僕なりのブログの書き方

僕の『ブログの書き方引き出し』には、2つの型が入っています。

  1. 足し算型:はじめにしっかり文章構造を組み立てる方法
  2. 引き算型:書いてから最適な文章構造を考える方法

文字にしてみるとどうしてもニュアンスが伝わりづらくて、ナニイッテンダ状態 or アタリマエダ状態な気もしますが、僕はこの考え方にとっても救われています。

足し算型って?

足し算型は、文章を書き始める前(あるいはシリーズ物の文章を書く場合は、企画の段階で)しっかり文章構造を組み立ててしまう方法です。はじめに枠を作ってしまい、どうしても必要なら後から文章を足していくイメージなので、足し算型としてみました。

例えば僕が編集長をしている『北欧ヒュゲリニュース』で人気の北欧カフェを紹介するシリーズでは、文章構造を次のように決めてしまっています。

  1. フリ
  2. 立地や店名の由来、歴史や成り立ちについて
  3. メニューの紹介
  4. その他おすすめポイントの紹介
  5. 筆者感想

参考:名古屋でくつろぐ本格北欧カフェTRUNK Coffeeに行ってきた|北欧ヒュゲリニュース

書く前に文章構造を決めてしまう足し算型の書き方は、このカフェシリーズのようなシリーズモノや、ストック型のコンテンツに向いていると考えています。また、ライティングに不慣れな方にとっては、はじめに固めた文章構造が執筆の目安になるので、この方法が向いているようです(体験談)。

そして、この方法での進め方には「先が見通しやすい」というメリットがあるように思います。取材モノの文章であれば、取材で何を聞いてこなければいけないかを事前に整理しておくことができますし、いざ書き始めてもだいたい執筆にかかる時間を把握することが出来ます。

また、最初に全体の構成を決めるので、収まりの良い文章を書くことが出来ます。結果、読んでもらいたい相手のリテラシーに合わせて文章を短くすることができます。

引き算型って?

引き算型は、足し算型とは逆に書きながら文章ができあがっていく方法です。出来上がったものから不要な部分をカットしていくイメージなので引き算型と表現してみました。

例えば、以前旅行をした時に書いた記事がそれです。

参考:ヘルシンキひとり旅2014(欧州旅01日目)

時系列で体験したことをどんどん書いていって、一日の終わりに全ての文章を見なおして、撮った写真と文章をいい具合に編集して、不要な部分はカットして、文章が完成します。

とりあえずどんどん書くこの方法は、例に挙げたような旅モノや体験モノに向いていると考えています。多分、似たやり方で旅モノ以外を書くことも出来るのでしょうが、この方法は如何せん初心者にはハードルが高く、僕はなるべく避けています。

例えば、今回の記事みたいなノウハウモノの文章で引き算型を採用すると、途中で何が言いたいのかがわからなくなったり、やたら冗長になったり、挙句途中で飽きたりします(苦笑)

ただ、この方法は足し算型と違って「書き手の熱が伝わる」という非常に大きなメリットがあるように思います。予め文章構造を決めてしまうと、ある意味ありきたりでつまらない文章になりがちですが、感じたことを思いのままに書き足していくと、細かくてどうでもいいような書き手の感情が現れて、それが熱になって伝わる感じがします。

足し算型をベースにした引き算型をマスターしたい

正直僕は、足し算型の文章の書き方のほうが得意だし、引き算型には苦手意識があって、短時間で書ける記事の本数を稼ぐためにも足し算型に頼ってきました。集中力が続かないタイプなので、引き算型の長い文章が苦手だということもあります。

でも面白い文章になるのは、きっと「足し算型をベースにした引き算型」だと思います。文章型をいちいち固めることなく書きはじめるけれど、文章の基本はいつでも体が覚えていて、なおかつアドリブを文章のあちこちに散りばめられる状態が、僕がイメージする「足し算型をベースにした引き算型」。

まだ少し距離がありますが、練習が大切なので、少しずつこれまでとは違う書き方で文章を書くことにトライしてみようと思います。

なお、少し違う切り口ではありますがエッセイライティングの手法を学ぶのもひとつの基本形でしょう。エッセイライティングに関しては別途記事をまとめましたので、興味があればご覧ください。

> こんなの常識!?エッセイの書き方を学んでライティングスキル向上を目指せ!

みなさん(これからどんな人がこの記事を読んでくれるんだろ?)の引き出しには、どんな文章の書き方が入っていますか?