サイトサーチアナリティクス01

この『サイトサーチアナリティクス』は以前読んだ本ですが、ブログを立ち上げたので改めてレビューをします。本自体は、職場でも解析をする私に上司が勧めてくれて、読んだものでした。

どんな本?

本書は、インフォメーションアーキテクト、つまり情報設計のコンサルタントとして活躍しているLouis Rosenfelt氏によって書かれました。彼がコンサルをしているのはフォーチュン500に登場する大企業ばかり。一方で自身で出版社を立ち上げていて、UX周辺分野の書籍を出版しているそうです。

サイトサーチアナリティクスとはサイト内検索の事。本書では、ウェブ解析でも後回しにされがちなサイト内検索でわかること、そこから出来る改善策が、合計11章に渡って書かれています。また、本書の冒頭で書かれている通り、この本はUX担当者にとっては、ユーザーの行動を深く知るための助けとなり、ウェブ解析担当者にとっては、解析の幅を広げるヒントとなる本です。

5つのサイトサーチ手法

本書は、サイト内検索を5つ方法での活用する事を提案しています。1つ目が、サイト内検索クエリの共通点を見つける「パターン分析」。2つ目が、サイト内検索の検索結果が、ユーザーニーズを満たせていたかどうかを検証する「失敗分析」。3つ目が、検索ユーザーを区切り、セッション単位でユーザー行動を細かく分析する「セッション分析」。4つ目が、逆におおまかにユーザータイプを分類して分析する「オーディエンス分析」。5つ目がKPIとしてサイト内検索のデータを利用する「ゴールベース分析」です。

サイトサーチアナリティクス02

特に3つ目のセッション分析は、やりすぎると個人の特定に繋がる可能性もあって注意が必要ですが、サイト内検索ならではの細かな分析で面白いなと感じました。例えばあるWeb制作会社からのサイト訪問者が、本サイト『コンテンツアナリティクスメモ』内で「アナリティクス レポート」と調べた後に「google analytics マイレポート」と調べているとわかれば、その訪問者はGoogleアナリティクスのマイレポートについて調べたいというニーズを持っているのだな、と推測する事が出来ます。

そしたら、「アナリティクス レポート」というキーワードでの検索結果にマイレポートの記事が1番目にくるように設定しておく、といった事前対策をしておく事が出来ます。(例が適切かどうかはちょっとわからないですが・・・)

これによって、ユーザー体験を良くできるよね!という事なのですが・・・。

まとめ

サイト内検索、大変興味深いですし、やる価値も大いにあるとは思いますが、ある程度余裕がある時にするものかな?という印象を受けました。勿論、他の解析手法と同じで、KPI改善に大きなインパクトを与える時もあれば、そうでない時もあると思いますが、それ以前にすべき事が沢山あるなという意味です。

ネットショップ運営なんかだととても効果を発揮しそうな気もしますので、是非お試しあれ!

※この記事は、以前別のブログで書いたものの編集・再掲載版です